“初心者”は永久に居なくならない、が。

ITmediaWeb2.0時代の“脆弱性”――mixiチェーン日記はなぜ広まったかという記事が掲載されていた。

記事の終盤で

チェーンメールは転送しない」という、“Web1.0時代”には当たり前だったネットリテラシーを身に付けていなかったり「ネタをネタと見抜けない」ネットユーザーが増えている
とあるが、「最近の若い者は……」という言葉が紀元前から残っているように、未熟な“新世代”はいつの時代も存在する。それと同様に十分な判断力を持たず詐欺などに引っかかる層もまた、存在し続ける(映画「Matrix」のように、他人の経験などを手軽に“インストール”できるようになるのはいつの日か)。つまり、口コミ、手紙、電話やメールからSNSに“ツール”が変わっただけで、偽情報の拡散プロセスはさほど変わったわけではない。

記事中では否定的な見方をしているが、僕の見解はむしろ逆で“Web2.0”なればこそ騒ぎの収束が早かったのではないかと思うのだ。手紙や電話の時代と比較して、対抗情報(必ずしも“正しい”情報では無い事に注意)の拡散ペースも上がる事により沈静化が早くなったという事実は興味深く、「ロングテール」などもそうだが情報化社会における“価値観の変容”を意識せざるを得ない。

こうした“価値観の変容”が起きる時代に「何が一番必要か?」と問われれば、僕は「自分の中に“芯”を持つ事だ」と答える。表面が多少変化しようと、揺るがない“芯”を持つこと。見かけに騙されず“本質”を掴めること。――それが大事なのではないか。