MAZDA“ZOOM-ZOOM”MPV レビュー

今回購入したのは2代目MPV、1度目のマイナーチェンジ後。今ではすっかりマツダのコーポレートイメージとして定着した“ZOOM-ZOOM”のキャッチフレーズを最初に使ったモデルです。
(当初「スーンスーンスーン」だと思ってた人が多かったよね。つーか俺も思ってた。)

グレードは後のマイナーチェンジでカタログモデルとなるがこの時点では特別仕様車の“Aeroremix(エアロリミックス)”で排気量は3L。純正DVDナビ、バックモニター、両側電動スライドドアに加えシートカバー、センターコンソール、アシストグリップ、アクリルバイザーなどなどオプションも充実装備でかなりお買い得な1台でした。オーディオがCDとMDのみ、かつCDはナビと排他でしか使用できないという点に不満があったんですが、iPod搭載によってそれも解決っつーかむしろ快適に。純正9スピーカーはなかなか良い音を出してくれます。新型MPVBOSEには負けるが(´Д`)

走行インプレッションは第一印象からかなりの好感触。カタログ値で1.7t、フル乗車では2tを超える車重をスムーズに停めてくれるブレーキは特に秀逸で、これだけでも「MPVにして良かった!」と思わせてくれる。デミオからの乗り換えだったので流石に重さは感じるが、しかし“大きさ”は意識させないハンドリングはかみさんにも好評。V6エンジンはトルクフルかつ静かで、ファイナルがかなりハイギアードな5速ATと相まって高速道路は特に快適。先日、片道200Kmほどの旅行に出かけた際も全く疲れませんでした。燃費も高速で10Km/Lに迫る数値で、車重を考慮すれば“良い”部類だと思う。あ、ちなみにV6と言っても酷評されてるフォード製V6エンジンとは違う(駄目駄目だったのはMC前の2.5Lだ)ので混同しないように。いや一応ベースはフォードV6なんだけど、ほぼマツダ製と言って差し支えない設計になってるので。

デミオと比べるとホイールベースが長くなった分Uターンや切り返しは当然辛いが、バックモニターのおかげで車庫入れなどはむしろ楽に。俺がどんなに運転上手くて、数センチ単位で車を寄せる事ができると言っても実際に「見える」安心感はかなりでかい。狭いスペースで子供を先に降ろして車庫入れする時などのストレスがほぼ無くなったと言ってよい。まぁこれはMPVだからという訳ではないが車買い替える事があったとしてもバックモニターは絶対付けようと思った。

競合他車では初代オデッセイや先代エスティマはレンタカーなどでちょくちょく運転したことがあるのでそれらと比較すると、乗り味・乗り心地などを含んだ走行性能はMPVの圧勝。数度乗っただけだがアルファードやエルグランドと比べてもハンドリングは勝負にならん。でもシートについては微妙に不満あり。2列目が2名なので、確実に5人乗るうちの使い方だとせっかくの3列目床下収納を使えない。でも、別に3列目を収納しなくてもかなり荷物積めるので問題無し。ミニバンの荷室ってリアゲート開けると荷物がこぼれるイメージしか無かったがMPVはそんな心配も無く使い勝手良好。自分で乗る機会は少ないが3列目含めて全席乗り心地いいし182cmの俺でも窮屈という印象は無い。エスティマのセカンドシート回転対座は正直かなり羨ましいが使用頻度を考えるとまぁいいかという感じ。内装の使い勝手に関して現行MPVは正直退化してると思うので、値段を抜きにしても中古で良かったなぁ、と。

外装は目茶目茶好み。黒いし(笑)顔つきも現行MPVは言うに及ばず、後期モデルや前期モデルと比較してもこの顔が一番好き。リヤスポイラーも、ある方が外見のバランス良いと思うし地味に燃費向上するんだよね。ホイールデザインもダサくもなく、DQNっぽくもなくいい感じ。

総評としては90点。購入価格(コミコミで約150万円)を考えれば135点ぐらいでも良いかもしれん。世間では不当にイメージの悪いマツダだが、是非「食わず嫌い」は止めて一度で良いので試乗なりなんなりしてみて欲しい。違いのわかる人なら決して後悔しないはず。