レーシングカート部活動記第9回@フェスティカ

雨天のピット作業

今年のBEMAXはレースサポートが忙しいらしく、なかなか時間が取れずに2ヶ月ぶりのレーシングカート。つい先日は僚友あら?モードのメンバーがレースで大怪我するなどしているので、たとえ練習走行と言えども気を引き締めて乗りたい所。

フェスティカに到着すると何やら見慣れない車体が。どうやらレンタル用の車両をリニューアルしたらしいのだが、あとでジャパンカートを読んだらFK-5“フェスティカスペシャル”だそうな。発動機周辺はまさにスクーターのそれがそっくり装着されていて、もしエンジン逝ってもその辺からJOGでも拾ってくればOKじゃないかという趣(笑)この日はちょっと乗れなかったのですが、次回など時間があれば一度乗ってみたいと思います。

朝一のコンディションはギリギリでドライ。Fatalだけが暖め係ってのも詰まらないので、ヘルメットやリブプロテクターなどニューアイテムをGETし浮かれているリ〜マンにスタートドライバーを任命。「1コーナー曲がれるかな」などと冗談交じりのコメントを残してスタートしていったが、レーシングカートはそれが冗談にならないのが怖いところ。F1中継見てるとタイヤウォーマーが欲しくなります。実際にはグリップよりブレーキ効かない方が怖いんだけど。

どうにか無事にリ〜マンが帰ってきた頃にぽつぽつと雨が降り出してしまい、コースはセミウェットに。路面を見るとほんのり「しっとり」してるだけなのに、スリックタイヤだと全くグリップが効かなくなる。ビックリする位突然滑る。普段レンタルカートだと土砂降りでもどうにか走れるのに、いったい何が違うんだろう?車重?パワー??

それでもグリップ低い方が練習になるかなーなんて思ってたらちょっと油断しただけであっさりコースアウト。最終コーナーのスポンジバリアに突っ込んでしまい、サイドポンツーン(のベースフレーム)が曲がってしまう。でもどうにか修復可能だったので走行続行……の前に、いい加減駄目だろうということでレインタイヤにチェンジ。

「よっしゃ、これでばっちりだぜ!」意気揚々と出撃するリ〜マン、直後あっさりスピン。押し掛け、再スタート、スピン。わいてぃにドライバーチェンジ、スピン、スピン、スピン。そして奥村にチェンジ、ピットアウト、2コーナーでいきなりスピン。再スタート、4コーナーでさらにスピン、コースアウト。ここでタイロッドが曲がってしまい一旦ピットへ。1周もできずにかなりションボリな隊長。ドライではそこそこのタイムで走れるようになってきた風来メンバーだが、ちょっと雨降っただけでこの体たらくとは、レーシングカートって奥が深い。

そんな感じでこの日は押し掛けしまくってたのだが、他の車と比べると明らかにエンジンの掛かりが悪く非常に苦労する。正確には掛かった後、加速が始まるまでが異様に時間が掛かる。ストレートでもすぐに吹け切ってしまい、いくらキャブを絞っても上が伸びない。「キャブでも詰まってるんですかねぇ?」と聞いてみた所、「確かにキャブはメンテしてないですね」との返事。そこで車を止め、キャブを開けてもらうと「フィルターかと思った(リ〜マン:談)」というほどの埃が(´Д`)その後は掛かりも良く、ストレートでも伸びる……のだがもう一歩何かが足りないようなフィーリング。次回までにはちゃんとしたメンテナンスが必要ですな。

と、エンジンは良くなったものの相変わらずまともに走れない一堂。Fatalもどうにかスピンこそ殆どしないものの全く減速しない恐怖のブレーキングとスピン寸前の超ドリフト走行でブルブルいいながら走る。一方他のカートに眼を向けると明らかにうちらと違うペースでガンガン走ってる。「おかしいなぁ、何が違うんだろう?」と思っていると救世主参上。

うちらの走りが危なっかしいと、見るに見かねた他チームの方から「このタイヤよりはましだと思うので、もしよければうちで捨てる予定のタイヤ要りますか?」というありがたい申し出。当然一も二も無く頂くことに。

ここでタイヤ交換となるが、先のホイールごと交換と違い「ゴムタイヤを外して組む」という作業が必要に。まずは今付いているタイヤを外すのだが、最初にエアを抜き、「ビードブレイカー」と呼ばれるでっかいテコでホイールの内側にある溝からタイヤの淵(ビード)を“ずらす”作業をする。これはビードブレイカーさえあれば楽チン。むしろベッコンベッコンと楽しい作業(笑)次にタイヤからホイールを“抜く”のだが、これがなかなか大変で全然抜けない。ホイールを抜いたら当然今度は新しいタイヤをはめるのだが、抜くよりさらに難しい。素人がやると日が暮れても終わらないと言われている作業で、実際全然上手く嵌まらない(つдT)助けて小野尾さん!と叫んだら4本のタイヤがわずか2分で終了(;゚Д゚)すげぇ。

気分一新、コースインしニュー(と言っても2年落ち)タイヤの感触を確かめてみると、ブレーキ踏めば止まるし、ステアリング切れば曲がるし、アクセル踏めば加速するしとさっきまでの苦労が嘘のように楽に走れる。というか感覚的にはドライと大差ない操作感覚。タイムも一気に3秒アップ!さっきまでしょぼくれてた隊長も「良かった、俺が下手なんじゃなかったんだ」と安堵の表情。「動きが普通に戻っちゃった。つまらないの(小野尾司:談)」いや、そこで笑ってないで(笑)

2年落ちのタイヤでこれなら、さっきまで履いてたのはなんだったんだ?と調べてみると、なんと97年製という刻印が。それはもうゴムじゃないよ、油が抜けてプラスチックになってるよ(´Д`)古いタイヤだという認識はあったが、そこまでとは……まぁ、いい勉強になったし、よしとするか。

行く前は、久しぶりに4人も面子が集まり「走行時間物足りないかもねー」なんて言ってたのが荒天のおかげでレンタル走行枠が消滅、実質丸一日乗り放題となり満足いくまで乗れました。次にドライで乗ったときどれだけ“楽”に走れるか楽しみです(笑)