CKCUP2006 30th

重冨さん

春の嵐が吹き荒れていた。鋼鉄製の机をも吹き飛ばす程の風。果たしてこれは、風来旅団にとっての神風か――

風来旅団のホームコース、CITY KARTが開催するCKCUP。今年もそのCKCUPが開幕する時期がやってきた。そもそも風来旅団とはCKCUPに参戦するために組まれたチームであり、当然このレースに掛ける意気込みは他と違ってくる。年初にコースレイアウト変更がありスタートダッシュを掛けるにはまたとないチャンス、練習の成果を生かせるか。

まずは個人戦、チャレンジクラスからスタート。新コースになってから体重差が顕著に出るようになったとの前評判通り、チームメイトの軽量級ドライバー渉君や女性ドライバーBOKEさんが快調にラップを刻んでいく。が、2ヒート目が終了した次点で発表された中間結果ではトップはぶっちぎりなものの2〜6位あたりまでが僅差の大接戦。3ヒート目の結果次第ではいくらでも順位が入れ替わりそうな展開で、表彰台の行方や如何に。

次に個人戦上位クラスとなるチャンピオンクラス。年度が変わり上位ペナルティ(ハンデ)がリセットされ重冨さんに優勝の期待がかかる。前回優勝のFatalは体重ハンデが見直され苦戦必死か。実際のアタックではコースコンディションが悪いのかマシンコンディションが悪いのか思ったほどタイムが伸びず比較的地味な争いに。しかしそんな中でもきっちりとタイムをまとめてくる上位陣は流石。結果は耐久レースの後で。

昼間の暖かさとはうって変わり、日が落ちてから一気に気温が落ちてゆく東京都内。コースコンディションを考えれば前半有利かと思われたが、組み分け抽選で風来旅団は2チームともその前半ヒートに。車両抽選でも本日好調の5号車、8号車をそれぞれ引き当て期待が盛り上がる。

スタートドライバーはwithかなめが川田、withとおるを渉が務め両チームとも軽量級のダッシュで抜け出す作戦。しかし両者とも新コースへの経験不足からか若干出遅れてしまう。第一スティントはそのまま何事も無く進行するが第二スティント、withかなめのわいてぃが前を走る2号車を抜きあぐねる。何度か強引にアタックし、前に出たかと思った最終コーナーでラインを潰されアウト側のタイヤバリアに突っ込んでしまう。幸いマシンにダメージは無かったが完全停止してしまい、脱出に約20秒ほどを要する痛恨のロスタイム。しかしこのロスタイムを、第四スティントの川田が物凄い勢いで挽回する!毎周毎周ベストラップを更新する鬼神の走りで、あわや2位の車を周回遅れにする所まで迫る。そして最終スティント、奥村隊長がアンカーとして危なげの無い走りで見事トップフィニッシュ!チェッカーフラッグを携え、誇らしげにウィニングランをする姿が印象的だった。

耐久の後半ヒートは常連の強豪チームが並び、彼らの周回数次第で風来初優勝の行方が左右される気になる状況。クラッシュでもあれば……と邪まな考えを抱いてしまうが、大きなトラブルもなく淡々としたレース展開に。しかしやはり路面温度などの影響か各車タイムが伸びず風来旅団にとっては願ったりな状況になっていく。注目の結果は――

そして表彰式、まずはチャレンジクラスで渉が入賞、モジャが3位表彰台に登る。引き続きチャンピオンクラスでは川田が3位、そして奥村隊長が2位と表彰台の過半数を占め、優勝の重冨さんに左右から遠慮なくシャンパンを浴びせる。

注目の耐久レース表彰、下位から結果が読み上げられ……最後に呼ばれたのは風来旅団withかなめ!念願の初優勝に喜ぶメンバー達。強風に「寒い」と泣き言を漏らしながらも各々の表情には笑顔が。

これで風来旅団の目標は達成し、レース活動は終焉……となるはずがなく、次はチャレンジ〜チャンピオン〜耐久までの表彰台を独占するべく精進だ!

(写真は例によって風来のサイトに載せてます。)