新型(NC)ロードスター乗ってきたよ

お義父さんから借りておニューのロードスターをちょっとだけ乗り回してきました。

「人馬一体」
マツダ(ユーノス)ロードスターを語る時に必ずといっていいほど出てきて、余りに使われすぎているためやもすれば陳腐なイメージもある言葉。ですがある意味仕方ないことかも。何故ならロードスターほどこの言葉が似合う車は無いと言えるから。車の四隅まで神経が行き渡り、自分の思い通りに操れる……言うは易し、行うは難しの典型のような言葉をロードスターは実現していて、この陳腐なキーワード以外に的確な言葉が浮かばない。だから「仕方ない」

初代や先代と比較して大きく、重くなり、エンジンも肥大化した事を心配する声も大きいですが実際に乗ってみるとそんな心配は杞憂であることが理解できます。

エンジンは非常にトルクフルでレスポンスも良く、6速ミッションと相まって抜群の加速。まだ慣らしの終わっていないエンジンだったんですが、常に「レブリミットは3500rpm」と自分に言い聞かせていていないとあっという間にタコメーターの針が危険な角度を向いてしまう。実際の速度も、ショートストロークのシフトノブを気分良く2、3、4、5、6と叩き込んでいくとスピードメーターの針がすぐに3桁寸前を指し示し慌てておまわりさんが居ないか周りを見渡す羽目に(笑)

足回りは非常にしっかりとした感触で、中速域での急激なステアリング操作にもしっかりと追従し、それでいて高速コーナーでは路面に張り付くような安定感。だからと言って決して硬すぎず街乗りの乗り心地もなかなか。このあたりは流石ビルシュタインという趣き。ステアリングは重く、遊びは少なく、油断していると道路のちょっとした凸凹で車の向きが変わってしまう。しかしこれはスポーツカーとして正しい姿。車がふらつくのはあくまで自分のせいなのだ。

「走る、曲がる、止まる」のうち最も重要なブレーキについても当然出来が良く、硬めのしっかりとしたタッチで安心感は満点。最初デミオの感覚で踏んでしまったら効き過ぎて「おおっと」となってしまったぐらい。

それとロードスターの魅力といえばスポーツカーである事の他にもう一つ、オープンカーであること。秋口の涼しい夜に屋根を開けてのドライブでしたが、風の巻き込みやそれに伴う騒音などは綺麗に抑えられていて、上着を一枚着込むだけで快適なドライブが。この状態で聴くBOSEサウンドもまた良くて、“お約束”としてチョイスした「リッジレーサー」のCDもついボリュームを上げがちに。そしてまた右足に余分な力が(笑)

こんな車が300万ぐらいで買える日本はヤバイ国ですよ、本当に(笑)あとはそれを活かせるロケーションがもっとあればいいんですが。勿論普通に街乗りしたり、旅行に行ったりするだけでも十分楽しい車ですけど、あまりに勿体無いですよねぇ……

余談:レビューっぽくまとめられなかった部分についてつらつらと。

着座位置は初代より低くなってると思う。かみさんの身長だとボンネット全然見えないと言っていた。あとエンジン(ミッション)マウントを極力後ろ寄りにした影響か、足元は結構狭いです。高さ方面にも余裕が無いので、シートを前寄りにしたらクラッチ蹴る時脛ぶつける(´Д`)仕方無しに若干シートを後ろに下げる事に……

でもブレーキとアクセルのペダルは若干遠いかも。ヒールトゥするとき「おりゃ」って足首ひねらないとアクセル蹴れない。でもこれはFCの時にRAZOのマグペダル付けててトゥ&トゥ出来るぐらいのペダル位置が好きだった俺の評価なので当てにならない可能性が。お義父さんのロードスターにもこっそり付けちゃうか(´∀`)

幌の開け閉めは本当に楽。運転席に座ったまま「ガチャッ、おりゃ(ぽい)、ぱちん」で開け、「くぃっ、んっしょ!(ずるずるー)バチン」で閉める(力が無いと「んっしょ!」だけで閉めるのはちょっとつらいかもしれんが(笑))。コペンみたいな電動のメカメカしさも捨てがたいけど、やっぱり重くなるしロードスターはこれでいいのだと思う。

シートは相変わらず見た目では細くて頼りなさげなのに、いざ座ると適度なホールド感。初代からそうだけど、いい設計してるよなこのシート。マツダの椅子は全体的に良くできてると思いますよ。デミオもノーマルでそんなに不満ないですもん。

“人馬一体”感は実はカートより強い。だってカートってすぐ裏切られそうだもん(笑)限界域の走行はまだ試してないけど、きっと「もうすぐ駄目っすよ、旦那ぁ」と語りかけてくれるに違いない。

あとはS2000乗ったこと無いので、乗り比べてみたいなぁ……